アクセンチュアのセグメント別企業研究 公共サービス・医療健康本部

詳しくはこちらの記事で書いているのですが、アクセンチュアのコンサルティング部門は、業界別で大きく5つのチームに分かれています。アクセンチュアの中途採用募集ページを見ると、採用活動自体、この5つの業界別で募集していることが分かるので、各部門毎の特徴を理解することは大切です。

本記事は、その5つのチームの1つである「公共サービス・医療健康部門」について調べた内容を共有します。

 

公共サービス・医療健康本部の業績

売上高は増加傾向にあるが、利益率は低下傾向。

まずは、2019年のアニュアルレポートで公表されたインダストリー別の売上高と営業利益について概観します。

【アクセンチュア 2019年度売上高】

業界 19年度売上 18年度売上 増減率
CMT 8,757 8,230 106%
Financial 8,494 8,566 99%
Health&Public 7,161 6,878 104%
Product 12,005 11,338 106%
Resource 6,772 5,942 114%
Other 26 39 67%
Total 43,215 40,993 105%

※金額は、$Million単位です。

公共サービス・医療健康本部の2019年度の売上金額は7161ミリオンドルなので、$1=110円で計算すると、年間約7877億円の売上高だと分かります。

 

【アクセンチュア 2019年度営業利益(率)】

業界 19年度営業利益(率) 18年度営業利益(率) 増減
CMT 1,555 (18%) 1,380 (17%) 175
Financial 1,238 (15%) 1,365 (16%) -128
Health&Public 739 (10%) 766 (11%) -27
Product 1,720 (14%) 1,664 (15%) 56
Resource 1,053 (16%) 724 (12%) 330
Other
Total 6,305 (14.6%) 5,899 (14.4%) 406

※金額は、$Million単位です。

営業利益額については、昨対比で$- 27Millionでした。プロジェクトの収益率は、低下傾向にあるようです。

 

 

公共サービス・医療健康本部のビジネス領域

ビジネス領域は大きく2つに分かれる。

Health&Public Service部門は、公共サービス・健康医療と『・』で別々に記載されいている通り、部門の中でも更に2つのビジネス領域に分かれています。

①公共サービス

公的機関(官公庁、地方自治体、教育機関、医療機関)向けに、政策立案に関する調査、分析、方向性の立案の支援を行う。機関の特性や動向をふまえてプロジェクトをコーディネート・推進する役割を担う。2019年のアニュアルレポートによると、Health&Public Service部門全体の売上高のうち、約62%を占めるそうです。

②健康医療

医療費の高騰、医師不足といった国家レベルの課題に対し、国の政策等と連動しながら、業界自体の変革・成長を支援。残りの約38%を占めるそうです。

どちらの部門も、世の中を支えている社会基盤に関わったり、国や自治体の政策と連動しながら仕事を進めていくなど、社会的意義の大きい案件に携わることができるのが特徴です。

 

 

公共サービス・医療健康本部の仕事の特徴

観光振興、郵政、地方創生、農林水産、医療等、プロジェクトのバリエーションが豊富。

特に公共サービス部門は、国家レベルでの政策やビジョンの検討・実行に携わります。行政が提供しているサービスは多岐に渡るので、関われるプロジェクトのバリエーションも豊富です。以下幾つかプロジェクト例や取組内容を紹介します。

・観光:アクセンチュア、東北観光復興の取り組みを支援

・農業:日本産農林水産物・食品の「輸出戦略実行事業」

・医療:佐賀県救急搬送プロセスの改善

→好奇心旺盛で、新しいことにチャレンジすることが好きな人に向いているのではないでしょうか。

 

 

アクセンチュアのコンサル職種

アクセンチュアのコンサル職種は、大きく経営コンサルタントか、テクノロジーコンサルタントに分かれているようです。経営コンサル系は、海外展開戦略の企画支援やビジネス分析を担う仕事が多く、テクノロジー系はシステム構築の仕事が多いです。

どちらを選ぶかで仕事内容も変わってくると思いますので、自分がどちらの領域で専門性を高めていきたいのか明らかにしておいた方がいいでしょう。

◎経営コンサルタントプロジェクト事例

・「東北観光アドバイザー会議」での有識者による議論に基づいた東北観光復興に関する提言の策定を支援

◎テクノロジーコンサルタントプロジェクト事例

・会津若松市内の店舗へのモバイル端末を使ったクレジットカード決済サービス導入支援事業

・骨髄バンクの迅速な患者救命を支える「コーディネート支援システム」の更新

 

 

このようにアクセンチュアという1企業の中でも、沢山の取組を行っていることが分かります。自分がアクセンチュアの中でどのような「業界」に対して、どのような「サービス」を提供していのかをはっきりしておくことは大切です。

そのためにも転職活動や就職活動中の学生は、アクセンチュア全体でのビジョンや戦略といった企業研究を行うと共に、もう一歩二歩ブレイクダウンした部門毎やソリューション毎での研究を行ってみると、入社後のイメージがより深まると思います。

 

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